1周年ですかね

2009年04月18日

『冬の運動会』向田邦子さんを終えました。泣きました。

「まあ靴屋でも下駄屋でも、いいけどな、もし、かっこ悪いのがいいって言うんなら、サラリーマンだぞ」
「…………」
「人の足引っぱって、上司にへコヘコして、お愛想して……情けない商売だよ」
「…………」
「どんな卑怯な商売でも、女房子供飢えさせないためにやるんなら、オレはいいと思ってンだ。お前、さっき、人間の汗と脂が好きだって言ってたけど、サラリーマンにも、あるんだぞ、それが……」
「…………」
「もうひとつ、見栄と体裁ってものもある……」
「…………」
「就職だけはな、意地でなく、本音で決めろよ」
「うん」

引用が長くなりました。ここで涙の第一弾が出ました。前後の脈絡がつかめませんから、みなさんは
「なんでここで泣くねん」ということになります。実際そうかもしれません。が、ともかく涙が出ました。親子の和解のシーンです。
俺なんかがとやかく言えるレベルではありませんが、人の心の細やかな襞、その機微を表現するにおいて彼女の右に出る方はそうはいないのではないでしょうかね。(なにいっちょまえのこと言うとんねん「すみません」)
この本は時代設定が古いので今の若い方にはわかりにくいかと思いますが。人の在り方を、その本質を突いたものかもしれません。機会があればぜひお読みください。
彼女の文章を引用していて気づいたのですが「、」が多いですね。かなり多いように思います。あ、でも、ここまで引用したのは初めてです(というのも引用のため入力して初めてそんなことに気付きます)から、はっきりしたことは言えません。俺はなるべく使わないようにしていますが。
実は毎日ブログを書き始めてちょうどほぼ1年になります。旅先でEモバイルの接続不可などの場合を除いて基本毎日続けました。(あんまり無理しなさんなや。しんどいで「ですね。よくわかっているつもりです。ありがとう」えらい素直やね)
書くことは嫌いではないので、苦痛は感じませんでしたが(ウソついたらあかんで。酔っぱらっていやいや書いてたやろ「んなことはないよ。お酒が入った方が筆が進むねん」さよか)時間がなくて「書いただけ」とりあえずの「埋め草」で終えたこともたぶん、少なくとも8回はありました。あき性、根気のない俺がよくやりました。(自分で自分を褒めんのはな、オリンピックでメダルをとる人のレベルやで「はい。でも、ようやったと思います」まあな)当初月100、いや30、40しかなかったアクセス数も1300近くなりました。
ありがとうございます。愚にもつかないブログを続けられたのも読んでくださる方がいたからこそです。

菜の花のすばらしい黄色です。となりは山吹の黄です。

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今年最後のさくらです。あまりにもみごとな八重だったもので。

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