遊行期

2018年02月27日

「大学生『読書せず』半数超」と読売夕刊にあります。
1日の読書時間を「0分」と答えた人が53.1%で5年前と比べると18.6ポイント増加だそうです。平均読書時間は1日23.6分で3年連続で減少しているそうです。一方で1日に120分以上読書をする学生も5.3%いて、04年以降4.5~7.5%と一定の割合で推移しているそうです。そういう読書好きの方もいなくはないのでしょう。ちょっと安心? かな。

まあ、大学生もふくめ、今の若い人はスマホが最愛の友でしょうから、本は読まないか。いや、電子書籍を読んでいるのかもしれません。そういう人も多からずはいるのかな。わかりません。あんまりいないでしょう、たぶん。
「一体その小さい画面の向こうに何があるの?」といつも思います。これだけ世間が歩きスマホの危険性を唱えても一向に改まる気配はありませんしね。若い人に限りません、最近は。
「ほんま、○○ちゃうか。○○たれ」と最大級の賛辞を贈りたくなります。

閑話休題。大学に入ったときの初めのころの英語の授業でした。担当の先生がいみじくもおっしゃいました。
「どうせ、きみたちそんなに勉強はしないでしょう。それならせめて本は読みましょう。時間はいくらでもあるんだし、年に100冊は読めますよ」

【この話は前にも書きました】

「よ~し、読んでやろうじゃないか」と挑みましたが学生時代の年100達成は記憶していません。一定して100冊を達成できるようになったのはここ20年くらいでしょうか。

ということで小手鞠るいさんをご存じでしょうか。
「珍しいお名前だな」と知ってはいましたが読んだことはありませんでした。先日ブックオフでたまたま目に留まりました。
カバー裏の粗筋紹介や作者の経歴を目にしました。
「お、同年生まれか。しかも舞台が京都だ」と手にしたのが『早春恋小路上ル』です。知った土地で展開される恋愛小説かな。おもしろかったです。

続いて『エンキョリレンアイ』。切なくて胸が苦しくなるような展開でした。いいじいさんが小説の世界に涙します。最後は・・・・・・です。

今年は今日までで23冊と数は順調です。ただ100という数にかまわず、じっくり1冊1冊を味わうようにしてみるのもいいかなとも思います。

「読み方」や「走り方」、「書き方」はもとより「生き方」も一度じっくりゆっくりしっかり考えてみてもいい人生の時季でしょうか。

「家住期」がいつの間にか「林住期」の半ばにさしかかろうとしています。果たしてどんな「遊行期」を迎えられましょうか。