辻内智貴さん

2015年01月16日

辻内智貴さん『信さん』読了。しんみりよかったです。
彼は1956年生まれ。私と同年です。
以前に『青空のルーレット』という作品を読んであったかくてさわやかな読後感がありました。今回ブックオフでたまたま見つけた先述の本と『セイジ』の2冊を読みました。
昭和30年代後半が舞台かな。自分の子ども時代と重なります。
物質的にはけっして裕福ではありませんでした。毎日毎日なにかしらの新しい出会いがあって朝がくるのが楽しみだったような記憶があります。

閑話休題。『信さん』。筆者の実体験によるところが大きいんでしょう。九州北部、炭鉱の町で物語は展開します。淡々とした筆致に情感がこもり、当時の風景だけでなくにおいまでが蘇ってくるようです。

ゼミ生にも本好きが多いのかな。中2USさんは東野さんを、中1TSくんはなんと『三国志』、中2NIくんや中3MHさんは休み時間に本を開いていることもあります。
高3TKくん、MKくんも本好きですが今は封印。
「合格して存分読みなさい」というところですかな。

TKくんは私の本好きを知って貸してくれました。米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』です。
初対面です。
TKくん言います。
「『インシテミル』書いた人ですよ」
「ああ、その名前は知ってる」

で、読みかけましたがちょっと苦手(怖い)方向なんで小休止。
今日も自習に来た彼に問います。
「昨日貸してくれた本、怖いやつちゃう?」
「いや、そんなことないっすよ」
「そうか。それなら読んでみるわ」とかなんとか。

生徒らと本の話題で盛り上がれるのはうれしいですね。


今朝走ったとき、聞き慣れぬ鳥の声を耳に。
「ん、なんだろ?」と見るとメジロでしょうか。残り柿を啄む数羽。

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例のごとくの焦点合わぬ写真です。

「残り柿」は冬の季語です。「木守柿」とも言うそうです。冬枯れで食べるものが少ない時期、野鳥にとっては垂涎の恵みかな。

正しくの冬を迎えようとしていますが、日々長くなる昼に春を感じています。
春遠からじです。冬はけっして嫌いではありません。寒くても仕事後のビールはうまし。

もちろん春も好き。だんだんあったかくなってくのは「なんかいいことありそう」と思いますよね」ん?
 思わない。じゃあそういう人はこの際無視。

夏は夏で暑いがビールがうまいし、秋は秋で紅葉を愛でて日本酒を味わいましょうか。

いやいや、なんだかんだ年中365日毎日皆勤賞で飲んでいます。

今日は信さんと辻内さんに乾杯してやすませてもらいます。