讃岐うどん

2018年07月05日

中2国語『盆土産』に父親のために川で雑魚を釣り、焼いて干して出汁じゃこを作る場面があります。
「じゃこってわかる?」思った通りわかりません。わかる訳がありませんか。今どき出汁じゃこやカツオ、昆布で出汁をとっている人の方が少ないでしょう。「出汁の素」ちゃっちゃですませるのがふつうですよね。中2が知らずとも当然です。

私の両親の里、香川では「いりこ」と呼びます。讃岐うどんの出汁の素は「いりこ」です。少なくとも我が家ではそうでした。昆布やカツオのそれとはちょっとちがう野趣ある香りが楽しめるかなあ・・・・・・あまりよくわかりませんね。
讃岐うどんがうまいことだけはどなたも異論はないでしょうか。法事やなにやらかにやらでうどんは必需品かな。
「まあ、うどん一杯食わんか」と勧められ食べると言われます。
「もう一杯いけるじゃろ」。
仕事帰りにうどん一杯ひっかけて帰る人も多いと聞きます。うどん談義で2、3時間は当然です。母親の通夜でおじと弟がずっとやっていましたね。
「あしこは出汁はうまいが麺がもう一つじゃのう」
「おじさんあしこ、行ったんな? あの、あしこにできた〇〇へ」
「いや、まだ行っとらんけんど、どうじゃ」とかなんとかです。

私自身には祖父母の地。住んだことがないので彼らとはちょっと感覚が違います。うどんのうまさに否やを唱えるつもりはありません。

最近は丸亀製麺やらなんやらがあって本場に近いそれを食べられるのはありがたいですね。あくまで「近い」でそのものではありません。値段も香川で食べるのよりは高いかな。
一番みんなが好むのは「湯だめ」です。先の店にそれはありません。
ちゃっちゃと湯がいた麺をどんぶりに入れ、生姜、葱、白ごまなどを入れたつけだれに浸して食べます。うまいですよ。汁を飲まない分、2、3たまは平気で食べられます。

最近は四国へ帰っていません。学生のころ帰省で宇高連絡船に乗ってまずすることは立ち食いの讃岐うどんを食べることでした。
「ああ、また四国へ帰ったなあ帰るんねんなあ」と思いました。安くてうまかったです。学生でお金もそんなになかったし高ければ食べられませんよね。40年以上前の話です。橋ができて連絡船もなくなり時代は変わりました。いろんなことがありました。
いろいろなことを思い出します。この後もいっぱいいっぱいあるのかな。どんなことがあってどんなことをこの後、思うのでしょうか。
いや80歳分の60歳、つまり4分の3を生かせてもらったので今後は今までの経験の4分の1が最大限ですね。まあ、そんくらいじゃないと私も疲れます。ほどよい今後、余生を送りたいですね。


なにやら大雨で、あちこち避難勧告やら準備やら警戒情報が出ています。どうぞどこにもどんな被害も出ないことを願います。
みんなが普通の朝を迎えられることを願いつつやすませてもらいます。